2012年4月7日土曜日

死産を経験して


死産を経験していろいろな感情を感じた。悲しい事や苦しい事も多かった。
けれどその分人の優しさも沢山感じたと思う。
後になって思うと精神状態が普通じゃ無かったと思う。
ここに書いている事は私自身が感じた事。感じ方というのはいろいろだからみんなが同じとは思わない。

ただ、世の中での現状は流産や死産した子供の事はあまり表に出てこないし、だからか当事者の気持ちが理解されにくい。慰めるつもりで言ってくれた言葉が逆に傷つけてしまったり・・・なかなかうまくいかない。
私自身もいろいろな人の言葉に傷ついた事もあった。けれど、頭ではわかっているのに・・・私の事を心配してという事は・・・それでも受け入れられない事が多かった。
それだけ自分が普通の状態じゃ無かったとい� �事だと思う。周りにそんな人がいる人はどうか待ってあげて欲しい・・・

欧米などでは流産や死産後のママ、パパの精神的なケアまでサポートがあるらしい・・・
羨ましい・・・日本でも最近心のケアを重視する病院も増えていっているようだが、まだまだ乏しい。私自身経験してみて、専門家のサポートが欲しかったなと思う。

私は体がラクになってくると同時にどうしてこうなってしまったのだろうか?という事が日に日に重くのしかかっていった。
大丈夫と言っていたのになぜ・・・どうして・・・その気持ちばかりだった。
でもどこかで思い出さないようにしている自分もいた。いつまでもメソメソしているのは恥ずかしい・・・そう思っていたのかもしれない。

私が妊娠前にちゃんと検査していればあ の子は元気に産まれていたはず・・・私が無知だったばっかりにおかしい事にも気付かず、医師の言う事をそのまま信じていた。私が無知だった為に子供は死んだんだ・・・自分を責めるばかりだった。
私のように原因がはっきりしていても、はっきりしていなくても女性は自分を責めると思う・・・


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子供が亡くなってしまった理由など(私自身の原因ははっきりしていたが・・・)誰にもわからないのかもしれない。だから、こういう時はどうして?とは聞かない方がいいと思う。一番、どうして・・・と思っているのは本人だから・・・

しばらく主人の実家でお世話になっていたが、外を主人と歩くと残念だったねなど声を掛けられる。自分が話してもいない人から声をかけられるのは、ちょっとぐっとくる。
義理の両親も産まれて来る事を疑っていなかったと思うけれど、あんまりいろいろな人に早くから話すのは止めた方がいいと思う。私のようになってしまった場合、ほんとに辛い・・・

残念・・・その言葉はほんとに� ��け入れがたかった。
人が亡くなって残念と思うのだろうか・・・もちろん声をかけてくれた人に悪気などない。
赤ちゃんがこの世に誕生する前に亡くなってしまう事は、世間では人が亡くなる時と違うようだ・・・同じ命なのに。
人が亡くなった時は大変だったねとか声をかけるように思う。
人にはまだ見えないからだろうか・・・??でもママとパパには見えているよ・・・元気に産まれてくる我が子の顔が・・・疑う事など無い。お腹の中に命が宿った瞬間、パパとママになり、どんな顔なのか想像してみたりする。

子供を亡くしたばかりなのに、次の子供の事を話したりするのは・・・個々の人を責めるつもりは無い。こういう事が普通にある・・・
残念だけど、当事者の気持ちは理解されていない。
こ� ��な私の話でも読んで、一人でも子供を亡くした人の気持ちを考えてくれる人が増えていくといいなと思う。

時間の流れというのは人それぞれで、例えば流産や死産から1年経っていて1年経っていろいろな気持ちの整理をしてまた子供と考える人と、まだまだ時間が必要な人と、それぞれ時間の流れ方は違う・・・
流産、死産した本人が次の子供の事について自らふれるまでは、周りからはふれない方がいいと思う。
私はしばらく時間が止まった感じだった・・・


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こういう時の慰めの言葉や声をかけるのは、難しいとつくづく思う。
どんな慰めの言葉も悲しみにくれている人には届かないのかもしれない。慰めと思ったつもりが逆に傷つけてしまう事もある・・・
自分が傷つける側になってしまう事もあると・・・正直思う。人の感じ方はそれぞれだから私が良いと思った言葉であっても、その人に良いかはわからない。ほんとに難しい。

こんな時そっと見守る・・・私の体を心配してくれたり、いつでも、何度でも話を聞くよと言ってくれたり、とことん私の支離滅裂な話の相手になってくれたり、ふさぎがちな私を何も言わずに連れ出してくれた友達もいた。
ほんとにありがたかったし、嬉しかった。自分 がひとりでは無いこと、心強かった。友達がいなかったら私自身、病気や2度目の妊娠も乗り越えられなかったと思う。

残念だったし、悲しかったが親の理解はあまり得られなかった。それは自分の両親も義理の両親もという事。昔の人は結婚する事も、結婚したら子供を産む事も普通で当たり前の事なのか、とにかく子供の話ばかりだった。
あまりの辛さにどちらの実家ともしばらく疎遠になってしまった。自分の気持ちの整理がつくまで無理するのは止めた。身内からの言葉というのは想像以上に傷ついた。
たとえ血が繋がっていても、経験していない事は良くわからないのかもしれない。
後から思った事だが。親なりに心配はしてくれていたと思うが・・・

妊婦さんや赤ちゃんを見るとぐっとくる。妊婦さんが� �ましかった。お腹で赤ちゃんを育てている人が。赤ちゃんがかわいくていとおしかった。
どうして私の子は・・・という気持ち。亡くなってしまった子供を思い出す事がとても辛かった。この感情が日に日に強くなっていき、外に出るのも怖い時期があった。 


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私はどうしてだか忘れよう、忘れようとする気持ちがあった。
赤ちゃんの夢を良く見た。夜中目が覚めると眠れなくなる。ぼっーと窓の外を見ている事もあった。夜眠れなくてなかば不眠症のようになる・・・
子供の事を想い、涙、涙・・・どうしてこうなってしまったのだろう・・・頭の中をぐるぐるまわる・・・
赤ちゃんが思い出してと言っていたのかもしれない・・・忘れる事などできないのに必死に忘れようとしていた。

私はしばらく悲しむ事よりも頑張ろうという気持ちが前に出ていた。どこかで認めたく無い気持ちがあったのかもしれない・・・我が子が亡くなったこと・・・

人間は苦しい事があっても自� ��と立ち直ろうとするし、頑張ろうとするのかもしれない。
だから、急がないでいいんだね・・・。悲しい時は泣いても。人が亡くなった時みんな悲しむよね。それと一緒だよね。

子供なんて・・・と思う事もあった。子供が欲しい。強くそう思う事もあった。いろいろな感情が入り混じり、自分でも良くわからなかった。

子供の事を口にしない主人が子供を忘れている気がして・・・忘れてしまったの?そう聞いた事がある。忘れるわけない・・・ただ僕がその事を口にしたら(私が)もっと悲しむから・・・
主人と私二人が子供の事をいつも忘れずに思い出してあげればいい・・・

いつからか・・・友達にいろいろと話すようになった。
子供の事、辛い・・・と正直に言った。自分の正直な気持ちを人に見せ� �のは結構な勇気がいった。でも、どう声を掛けてもいいのかわからず、ただただ心配してくれていた友人が周りにいた事に気付いた。私は私の事も私達の子供の事も忘れていると・・・どこかで勘違いしていた。
自分の気持ち、感情を人に話すようになって・・・少しづつ現実を見つめていくようになった。子供は亡くなってしまった事・・・・悲しい・・・それだけでその他何もなくてもそれでいい・・・どうしてという理由探しも、もういい。悲しいから泣く・・・それだけでいい・・・


この頃から早く元気にならなければ・・・というのも、頑張ろうと思う気持ちも止めた・・・
そういう時期が来たらそうなる・・・今は子供の事を思う、与えられた時間・・・

自分でも説明のつかない感情が多かった・・・でも全て偽りの無い感情だったと思う。

しばらくして、子供の供養の為にお寺に供養をした。時々子供に会いに行く。お菓子を持って・・・どれだけ時間が経っても悲しみが無くなる事も減る事も無い。
元気に産んであげたかったと今でも思う。
供養の仕方は人それぞれだから、お家で供養してもいいしどういう形であっても良いと思う。

もしかしたら息子を授かった私は、一人いるからいいよねと言われるかもしれない。でもそれは絶対違う� ��命の代わりは無い・・・息子を元気に産めた事には感謝するけれど・・・
やっぱり思い出すよ・・・あの子もこんな顔していたのかな・・・と。
これからもずっと家族3人であの子に会いにいこうと思う。

まだ妊娠も考えていなくて、死産も経験していなくて、病気もした事の無かった頃は子供ができない人の悩みや子供を亡くした人の話など耳にする事は少なかった。
私達夫婦がいろいろな経験をしていくと同時に、同じような悩みを持っている人が周りに沢山いる事に気付いた。経験している人には言いやすいのかもしれない。
こんなに悩んでいる人が沢山いるのに、なかなか世間ではわかって貰えない事が多い。
子供は、子供は・・・結婚してしばらくすると聞かれる。
悪気は無いのだけど、妊娠を望ん� ��いるのにまだ妊娠していない人や子供を亡くした人にとってはかなり辛い。子供を抱けない辛さというのは、妊娠しなくて悩んでいる人も流産、死産した人もみんな一緒だと思う。
赤ちゃんがママのお腹に来てくれるといい・・・



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